2011年8月25日木曜日

4月に比べて線量が大幅に減ったため、校庭利用「20ミリ」基準撤廃へ

「朝日新聞」8月25日によると、

あれだけ大騒ぎした「学校の校庭利用をめぐる放射線基準について、文部科学省はこれまで示してきた「年間20ミリシーベルト」の目安を撤廃する方針を固めた」

という。

理由は、単純かつ明解、

基準を定めた今年4月と比べて線量が大幅に減ったため

という。

つまり、

周りの線量が高い間は、従来基準の20倍である20ミリシーベルトに上げて、

周りの線量が落ち着いてきたら、元の基準の1ミリシーベルトに戻す、

極めて単純明解、あっけらかんの理屈、「現実主義」である。

格好だけでも「こどもたちの健康を第一に考慮して・・・」、とか何とか言えないものか。
発想にないから言葉にも出ない、のか?

この決定に至るまでの経過に何の「見識」も見出せない。
情けないお役人たちだ。
(パブリック・サーバント?)

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改めて、4月29日の小佐古敏荘東大教授の記者会見での発言を確認すると・・・。

小佐古教授は、年間20ミリシーベルト基準に抗議し、30日付で内閣参与を辞任するとし、

「年間二〇ミリシーベルト近い被ばくをする人は、約八万四〇〇〇人の原子力発電所の放射線業務従事者でも、極めて少ないのです。

この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは、学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたいものです」

(広河隆一「福島 原発と人びと」(岩波新書)から採らせて戴きました)


福島 原発と人びと (岩波新書)
福島 原発と人びと (岩波新書)

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