2012年9月27日木曜日

「古い船をいま 動かせるのは 古い水夫じゃないだろう」(吉田拓郎「イメージの詩」)



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「古い水夫」たちが跋扈している。

古い船には新しい水夫が
乗り込んで行くだろう
古い船をいま 動かせるのは
古い水夫じゃないだろう


「イメージの詩」 吉田拓郎

これこそはと 信じれるものが
この世にあるだろうか
信じるものがあったとしても
信じないそぶり
悲しい涙を流している人は
きれいなものでしょうネ
涙をこらえて笑っている人は
きれいなものでしょうネ

男はどうして女を求めて
さまよっているんだろう
女はどうして男を求めて
着飾っているんだろう
いいかげんな奴らと口をあわせて
おれは歩いていたい
いいかげんな奴らも口をあわせて
おれと歩くだろう

たたかい続ける人の心を
誰もがわかってるなら
たたかい続ける人の心は
あんなには 燃えないだろう
傷つけあうのがこわかった昔は
遠い過去のこと
人には人を傷つける力があったんだろう

吹きぬける風のような
俺の住む世界へ
一度はおいでヨ
荒れはてた大地にチッポケな花を一つ
咲かせておこう
俺もきっと君のいる太陽のあるところへ
行ってみるヨ
そして きっと言うだろう
来てみて良かった 君がいるから

長い長い坂を登って
後を見てごらん 誰もいないだろう
長い長い坂を下りて
後をみてごらん
皆が上で 手をふるサ
きどったしぐさがしたかったアンタ
鏡を見てごらん
きどったアンタが映ってるじゃないか
アンタは立派な人サ

空を飛ぶのは鳥に羽があるから
ただそれだけのこと
足があるのに歩かないおれには
羽も生えやしない

激しい激しい恋をしているおれは
いったい誰のもの
自分じゃ 言いたいのサ
君だけのおれだと 君だけのものだと
裏切りの恋の中で
俺は一人もがいている 
はじめから だますつもりでいたのかい
僕の恋人よ

人の命が絶える時が来て
人は何を思う
人の命が生まれる時には
人はただ笑うだけ

古い船には新しい水夫が
乗り込んで行くだろう
古い船をいま 動かせるのは
古い水夫じゃないだろう
なぜなら古い船も 新しい船のように
新しい海へ出る
古い水夫は知っているのサ
新しい海のこわさを

いったい
俺たちの魂のふるさとってのは
どこにあるんだろうか
自然に帰れっていうことは
どういうことなんだろうか
誰かが言ってたぜ
俺は人間として 自然に生きているんだと
自然に生きるって
わかるなんて
なんて不自然なんだろう

孤独をいつの間にか
さびしがりやと かんちがいして
キザなセリフをならべたてる
そんな自分を見た
悲しい男と悲しい女の
いつもひとりごと
それでも いつかは
いつものように 慰めあっている

*
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ワタシ的には、この(↓)フレーズが好きだけど。
長い長い坂を登って
後を見てごらん 誰もいないだろう
長い長い坂を下りて
後をみてごらん
皆が上で 手をふるサ


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