2013年10月30日水曜日

政党不信 極まる 自公民に逆 (東京新聞) : 「自民党は四月以降、名古屋市、さいたま市、神奈川県横須賀市、東京都武蔵野市など都市部で推薦候補の敗北が目立つ。」

東京新聞
政党不信 極まる 自公民に逆風    
2013年10月30日 朝刊

 自民、公明、民主の3党が「相乗り」で推薦した新人候補が27日投開票の川崎市長選で敗北し、神戸市長選でも勝ったものの大苦戦を強いられた。投票率が低く、手堅い組織戦が有利とされる中での敗北、苦戦の背景には、有権者の既成政党に対する不信の拡大があるとみられる。(宮尾幹成)

 自民党の石破茂幹事長は二十八日、川崎市長選の敗北に関し「多くの党が相乗ることで、本来の組織戦が十分にできなかった」と分析した。

 だが結果は「組織戦の敗北」では済まない負けっぷりだった。

 川崎市は、衆院選では神奈川9区、10区、18区の三つの選挙区に分かれる。昨年十二月の衆院選で自民党公認、公明党推薦候補の三選挙区での得票数は計二十四万票余。民主党公認候補は計十六万票余で、合わせると四十万票以上になる。

 市長選の投票率は過去二番目に低い32・82%。衆院選の三区の投票率(58・52~62・11%)の半分として、単純計算で三党相乗り候補は約二十万票取れるはずだが、結果は約十四万票。四十万票と比べれば、その差は歴然だ。

 自民党は四月以降、名古屋市、さいたま市、神奈川県横須賀市、東京都武蔵野市など都市部で推薦候補の敗北が目立つ。

 特に神奈川県は、安倍晋三首相を支える菅義偉(すがよしひで)官房長官が自民党県連会長を務める。菅氏は川崎市長選の敗北にも「国政とは全く連動していない」と言い張るが、党幹部は各地の地方選の敗北、苦戦が連鎖し「面」となって広がることを懸念している。

 民主党は野党共闘がままならないばかりか、原発再稼働に明確に反対しないなど与党との対立軸を十分に示せていない。

 海江田万里党代表は二十八日の会見で「(地方選で)独自候補を立てることが一番好ましいが、党勢回復に至っていない」と、相乗り以外に道がない厳しい現状を認めた。






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