2015年2月27日金曜日

今度は下村文科相に違法献金疑惑…安倍内閣「辞任ドミノ」も (日刊ゲンダイ) : 「国務大臣の要職にある政治家が反社会勢力とつながりのある人物や関係団体から寄付を受けているなんて論外ですよ」 「下村大臣は教育を食い物にしていると言っていい。許せないことです」   

日刊ゲンダイ
今度は下村文科相に違法献金疑惑…安倍内閣「辞任ドミノ」も  
2015年2月27日

 西川公也農相(72)の辞任に続き、また安倍内閣を「政治とカネ」が直撃だ。26日発売の「週刊文春」が、下村博文文科相(60)の「違法献金」疑惑について報じている。その内容は教育行政をつかさどるトップとは思えないほど“真っ黒”だ。

 指摘されている疑惑のひとつは、全国にある「後援会組織」を使った「裏金」疑惑だ。

 下村大臣には「博友会」と名の付く後援会が「東京」や「東北」「中四国」「近畿」「九州・沖縄」など複数存在する。それぞれ塾や教育関連の企業が窓口となり、ゲストスピーカーや下村大臣を講師に招き、講演会を主催している。

 例えば、公表されている「中四国博友会」の規約(抜粋)を読むと、〈第2条 (目的)本会は、下村博文氏の政治活動を支援することを目的とする〉とあり、問い合わせ先として、広島市の教育関連の企業名と電話番号のほか、下村大臣の衆院事務所の電話番号が載っている。どう見ても、政治団体である。

 政治資金規正法では、特定の候補者を推薦したり、支持したりすることを本来の目的とする団体は「政治団体」として届け出をし、毎年、政治資金収支報告書を作成しなければならない。ところが、この「博友会」は、「東京」以外、政治団体としての届け出が一切ない。つまり、カネの出入りが全く分からない上、講師に支払われる1回30万円以上ともいわれる講演料収入をどう扱っているのかも不明なのだ。

「もし下村大臣が講演料を『受け取っていた』場合、裏ガネになっていた疑いがあり、脱税に問われる可能性があります。一方『もらっていない』なら後援会を自身の政治団体と認めたも同然です。自分の団体から講演料をもらう人はいませんからね。つまり、届け出のない『博友会』は政治資金収支報告書の未記載や虚偽記載となり、規正法違反です」(永田町事情通)

 醜聞はまだある。「黒い交際」疑惑だ。

 下村大臣が代表を務める「自民党東京都第11選挙区支部」の13年分の収支報告書には「株式会社教育企画」(名古屋市)から4万8000円の寄付があったと記載されている。代表者名は「豊川正弘」だ。豊川氏は、04~05年、指定暴力団山口組弘道会の資金源とされる風俗業者らに6億円を融資していたことを報じられた“いわく付き”の人物である。

「国務大臣の要職にある政治家が反社会勢力とつながりのある人物や関係団体から寄付を受けているなんて論外ですよ」(政治評論家の山口朝雄氏)

 一連の疑惑について、下村事務所に質問書を送ったが回答は得られなかった。

 この疑惑は、26日の衆院予算委員会でも取り上げられたが、下村大臣は「博友会」について「政治的活動とは無関係の任意団体」「法にのっとってやっている」と繰り返した。

 また豊川氏との関係は「自分が政治家になる前からの塾仲間」と認めたうえで、怪しい人脈は「まったく知らなかった」と潔白を主張した。国会で質問に立った民主党の柚木道義議員はこう言う。

「下村大臣は教育を食い物にしていると言っていい。許せないことです」

 下村大臣は、どう釈明するつもりなのか。


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