2016年2月12日金曜日

村上隆「五百羅漢図」の「朱雀」 : 太陽系は『五百羅漢』が展開する宇宙の一部で、左右には迦陵頻迦が天女のように舞っている 注茶半吒迦 迦諾迦伐蹉 朱雀 阿氏多 諾距羅 (『村上隆の五百羅漢図展』及び『日曜美術館』より)

村上隆「五百羅漢図」の「朱雀」
朱雀は南方をつかさどる神獣。


▼左端;頭から水を噴出すのは羅漢の神通力の現れ。狩野一信『五百羅漢図』第51幅「神通」にも描かれている。
中央;太陽系は『五百羅漢』が展開する宇宙のほんの一部である。
右端;太陽系の左右には一羽ずつ迦陵頻迦(かりょうひんか)が天女のように舞っている。

▼左側;第十六尊者・注茶半吒迦(ちゅだはんたか)。「白虎」の第十尊者・半吒迦(はんたか)の弟。物覚えが悪く、兄に精舎(寺)を追い出されそうになったが、釈迦に命じられて毎日掃除を続け、ついに悟りを開いた。
右側;第二尊者・迦諾迦伐蹉(かなかばっさ)。釈迦の教えを多く聞き、竜宮に赴いて説法したとされる。

▼朱雀;近世の着物にあしらわれた鳳凰の絵柄を元に、手塚治虫の「火の鳥」のイメージも加味されている。

▼左側;第十五尊者・阿氏多(あじた)。たいへん慈悲深い。釈迦の次の仏となることが約束されている弥勒菩薩と同一人物とされる。
右側;第五尊者・諾距羅(なこら)。行儀が悪いが議論に優れる。


▼このパートでは、意図的に反射の多い光る素材を使い、空間を幻惑させた。

東京 森美術館 村上隆の五百羅漢図展に行ってきた 面白い デカイ 飽きない 惹きつける 写真・SNS自由というのも嬉しい 2016-02-02



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