2016年5月4日水曜日

松井冬子(1974年生まれ) 『世界中の子と友だちになれる』(2002) 横浜美術館2016年第1期コレクション展 2016-05-01


松井冬子(1974年生まれ)
『世界中の子と友だちになれる』(2002)

可愛いい絵だなと思うのは一瞬だけ。
松井冬子という画家が「可愛いだけ」の絵を描くハズもない。

①引用1(個展評)
・・・東京藝大の卒業制作として、完成に約1年を費やしたというこの作品の構図は、一見する分には満開の藤の枝の下で微笑む少女の姿を描いたスタティックなものだが、その画面は全体に重苦しく、また眼を凝らすと藤の枝に潜む異様な数のスズメバチや足の指先ににじむ鮮血が嫌でも視界に入ってくる。「デビュー作にはその作家のすべてが現われる」とはよく言われる常套句だが、この実質的なデビュー作を見ていると、現在では病や傷をテーマとした作品で知られる松井もまたその例に漏れないことがよくわかる。
(略)
「技術を伴ったパッションの記号化」の軌跡と今後──松井冬子「世界中の子と友達になれる」展レビュー
暮沢剛巳(美術評論、東京工科大学デザイン学部准教授)2012年01月15日号


②引用2(個展の際のインタビュー)
松井:「世界中の子と友達になれる」というサブタイトルは、私の東京藝大の学部卒業制作でつけた作品名なんですが、そもそも私が小学生の頃、本当に幼い時期に本気で思ったことがある言葉なんです。大人になるにつれて、それは不可能であって、狂気のような言葉であるというふうに思い始めたんですが、今でも窮地に陥ったとき、半分壊れ気味のときに時々、その言葉が頭の中に浮かんでくるんです。私の中では特別な言葉という位置づけになっているので今回のサブタイトルとしました。
いわゆる伝統的な日本画の「花鳥風月」とは違い、私の場合は日本画材を使ってはいますが、現代美術という意識をもって制作しているので、一つひとつの作品をじっくり見ていただけたらうれしいです。
画家インタビュー





横浜美術館 『複製技術と美術家たち - ピカソからウォーホルまで』に行った 2016-05-01 ピカソ『貧しい食卓』


▼あまり見過ぎると夢に出てきそう~








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