2016年5月16日月曜日

伊原宇三郎「特攻隊内地基地を進発す(一)」 岩田専太郎「特攻隊内地基地を進発す(二)」 (国立近代美術館常設展示MOMATコレクション) 2016-05-12

5月12日、国立近代美術館のMOMATコレクションで新たな(初めての)戦争画を観た。

(一)の出撃する特攻隊員の少し不機嫌そうな表情、見送る人たちの中で親に抱かれた子供が顔を背けて、飛行機を見ないで「こちら」を向いているのが意味ありげに思えた。

(二)は観念的すぎないか。
同じ背丈、同じ表情の若武者のような・・・。意識的にリアリティを取り去ったのか。

▼伊原宇三郎(1894-1976)
特攻隊内地基地を進発す(一) (1944)



岩田専太郎(1901-74)
特攻隊内地基地を進発す(二) (1945)
大正期から挿絵画家として活躍した岩田専太郎は、戦時中はこのうような大画面の戦争画に取り組みました。
軍の依頼を受けて制作した特別攻撃隊出発の場面です。
岩田は、制作の準備段階で立川飛行場を訪れ、特攻隊員をスケッチしています。
画面中央で空を見上げるひときわ印象的な人物が特攻隊の隊長です。
岩田は、「”死ぬ”と、きまった人々を前にして筆をとることは胸せまる思いだった」と後に回顧しています。





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